
看護師転職・求人 働き方 専門看護師 ある日のタイムスケジュール
専門看護師としての転職に成功した看護師の一日のタイムスケジュールを紹介します。
専門看護師とは、特定の専門看護分野に関して看護系大学院で学び、資格審査に合格した看護師のことを指します。指定されている専門看護分野は、11分野で(2012年12月時点)、看護の現場においてさまざまな役割を果たすことを目的に活動しています。11分野は「がん看護」、「精神看護」、「地域看護」、「老人看護」、「小児看護」、「母性看護」、「慢性疾患看護」、「急性・重症患者看護」、「感染症看護」、「家族支援」、「在宅看護」です。病院、現場では頭文字をとって「CNS(しーえぬえす)」と呼ばれています。
その中でも今回は専門看護師として小児科に転職した看護師の一日の仕事を紹介していきます。
6時30分 起床・朝食
私は総合病院の小児科で勤務しています。日勤の日はこの時間に必ず起床しています。日勤の看護師はだいたい6時前後とかそのあたりの時間に起きているのではないでしょうか。
7時 準備
私は朝がけっこう弱いので、まずはシャワーを浴びて目を覚まします。そのあとで朝食を食べて、仕事の準備をしていきます。
7時30分 出発
病院までの道のりは車で20分くらいです。安全運転で、早めに出発です。
7時50分 到着
病院の駐車場に着いたら、すぐに病棟のロッカーに向かいます。ロッカーに着いたら着替えて化粧をします。ロッカーで同僚と会うこともあるので挨拶をして軽く雑談タイムです。
8時 小児科に到着
着替えが終わったら、ナースステーションに向かいます。勤務開始は8時30分からですが、20分から朝礼が始まるのでそれまでは日勤の看護師同士で仕事について話しています。
8時30分 勤務開始
勤務開始時に、夜勤の人から申し送りを受けます。私は専門看護師なので、リーダーとしてスタッフをまとめていく立場にあります。申し送りを受けて自分のこと、スタッフのこと、できる限りの情報をまとめていきます。その後は師長と軽くミーティングをしてから仕事に取り掛かります。
まず最初にやることは点滴の準備です。小児科は、成人を対象とした科に比べて、病気によって細かく分かれているわけではないため、点滴の種類もたくさんあります。転職前も小児科だったので慣れたものですが、ミスのないように気を引き締めてやっていきます。新人の指導も専門看護師の仕事になります。
9時 ラウンド
点滴の準備が終わったら、入院している患者さんのケアに入ります。ラウンドと言って、入院患者さんを順番に周っていく作業ですね。総合病院勤務なら、看護師の一番メインの仕事といっても過言ではありません。
ただ、小児科ということでこの基本的な仕事が大変だったりします。子供はなかなか言うことを聞いてくれなかったり、言っていることが伝わらなかったり、痛みがあっても教えてもらえなかったり、ですね。私は昔から子供が好きなので、子供とたくさん話せる小児科で専門看護師として働けているので対応にも自信がありますが、最初のうちは苦労しましたね。
10時
ラウンドの続きをしながら、バイタルサインのチェック、服薬の管理、排泄介助、清潔ケアもおこなっていきます。チームで協力しながら、子供の体調をしっかりと管理していきます。
小児科だと点滴のライン確保が難しかったりするので、新人に代わって私が担当することが多いです。
11時
昼食の準備、服薬、インスリン注射などの準備をします。お昼前はバタバタしますね。
11時30分
この時間から順番に休憩をとっていきます。休憩ではないグループの看護師で昼食の準備をします。もちろん服薬の準備もあるので、お昼の時間帯はけっこうバタバタします。
お昼休憩のときは、病院の食堂で食べて後はゆっくり休憩しています。
13時 午後の勤務
午後の勤務も基本的にやることは同じになります。小児科は扱う病気の種類が多いので、午後のミーティングで再度点滴の確認作業をおこなって間違えないように念には念を入れます。
これは午後のみにあるわけではありませんが、専門看護師をやっていると入院している子供の親と話す機会が多いです。親御さんへの説明はかなり神経を遣いますし、納得して治療してもらえるよう、今までの知識と経験を総動員して説明します。両親に納得してもらい、うまく治療のサポートに入ってもらうことで、小児科はうまくまわっていくのです。
医師にたいする聞きにくい質問を両親に代わって聞くというのも、専門看護師の仕事のうちになります。
16時 デスクワーク
仕事が落ち着き次第デスクワークに入ります。通常業務に加えて同僚をまとめる立場にもあるので毎日とても忙しいです。ただその分やりがいを感じられる場面というのも多いです。
17時 申し送り
夜勤で来る人への申し送りに入ります。自分の分と病棟全体での引継ぎ内容を伝えます。師長が不在のときは師長の代わりをやることがあるのです。
17時30分 終業
残業がない日はこの時間で仕事終了になります。ただ、私の病院では大抵の場合残業があります。点滴の交換、機器のチェック等、夜勤の人のフォローに入っていく感じです。夕食の準備もあるので残業中も忙しく動いていきます。
22時 残業終了
残業の時間は日によって違いがありますが、長い日はこの時間までやることもあります。忙しくて大変だなあと思うこともありますが、重い病気で苦しんでいる子供がいるので、強い気持ちを持って仕事に臨んでいます。
23時 帰宅
帰宅したら何よりも早く夕食を食べてすぐにシャワーを浴びます。時間があるときは湯船につかって疲れをとります。
2時 就寝
長い残業の後は睡眠時間を削ることになりますが、少しでも睡眠の質を高めてしっかりと休むようにしています。
以上になります。小児科勤務の経験を活かして、専門看護師になって再度小児科に転職しました。小児科はとても大変な科目ですが、専門看護師の知識を活かして毎日がんばっています。看護師として上を目指すなら、専門看護師を取得してみてはいかがでしょうか。

看護師転職・求人 働き方 専門看護師 転職・求人先と仕事内容
まず専門看護師は、特定の専門看護分野に関して、看護系大学院で学び、資格審査に合格した看護師です。毎年1回行われる認定看護師認定審査に合格し、登録手続きをすることで、専門看護師として認定されます。有効期限が5年と決まっており、更新する必要がある資格です。
受験資格は看護系大学院修士課程修了者で日本看護系大学協議会が定める専門看護師教育課程基準の所定の単位(総計26単位)を取得していて、実務研修5年以上という条件もあります。
要するに看護師の中で特定の科目の知識を高めた人が取得できる資格で、より高度な看護ができる看護師として認定されるわけです。
認定看護師の資格がある分野は「がん看護」、「精神看護」、「地域看護」、「老人看護」、「小児看護」、「母性看護」、「慢性疾患看護」、「急性・重症患者看護」、「感染症看護」、「家族支援」、「在宅看護」です。転職を考える場合であっても専門看護師であれば、自動的にその専門の科目に配属されることが多いです。
仕事内容は看護師としての仕事のレベルをより引き上げた形になり、責任ある仕事を任せられるようになります。基本的な仕事内容は同じなのでリーダー的な存在というとわかりやすいでしょうか。同僚からの見る目が変わりますし、周囲にいる看護師たちから、現場のリーダーとしてあらゆる場面で頼られるようになります。また、患者からもエキスパートとして見られるため、様々な相談などを受けるようになります。新人の看護師の教育係を任されることもあるようです。
現在、専門看護師を指定した募集というのはあまりなく、転職を考えるのであれば通常通り転職活動をし、その先で専門看護師であることをアピールしていくのがベストです。
専門看護師固有の求人が少ないため、給与は一般的な看護師とそこまで差がないことがほとんどです。ただし、この状況は今後変わっていくと言われています。

看護師転職・求人 働き方 専門看護師 現役看護師からの転職・求人アドバイス
ここからは、専門看護師といての転職に成功した現役看護師(私)からのアドバイスをお伝えしていきます。
私は看護学校を卒業してから、ずっと小児科の看護師として働いていました。仕事はとてもやりがいがあり、これからも続けていきたいと考えていたのですが、もっと小児科での知識をつけてステップアップしたいという思いがあり、専門看護師になることを決意しました。
総合病院では病棟の移動があるため、特定の科目のスペシャリストを目指すのであれば、専門看護師の資格を取る価値があります。大抵の病院で病棟の移動がなくなるからです。
前の病院では資格取得を援助してくれる制度がなかったため、一度退職をして大学院に行き、資格をとった後に転職を決めました。もちろん同じ小児科です。
転職によって以前より給料が上がりましたし、責任ある仕事をどんどん任せてもらえるので、専門看護師になってとてもよかったなと感じています。
難病の子供を看護するのは辛いときもありますが、逆に元気をもらえることもあり、毎日励みになっています。
私からの転職のアドバイスになりますが、転職するときの条件には妥協しない方がいいですね。私は専門看護師を取得したからにはどうしても給料をアップさせたかったので、納得できる病院が見つかるまでかなり時間をかけて転職活動をしました。
そして、ずっと同じ科目でやっていきたいと考えるのであれば専門看護師はとてもオススメできます。今はまだ専門看護師への待遇が悪い病院もあるようですが、転職活動を根気よく続けていけば、きっとあなたの希望する転職先が見つかりますよ。
